最も重要なのは、
どの会社に依頼するか

そしていよいよ施工してもらう会社選び。これが1番肝心です。一口にリフォーム会社といっても、実はさまざまな業態の会社が混在していて、一般の方には実態はなかなか見えにくい。しかもどの会社も「どんな工事でも承ります」とうたっているが、実態は営業・販売は自前だが、施工は外注というケースがほとんど。ここではわかりやすく大きく3つに分けてみました。

1つ目は工務店、塗装会社、専門工事会社、およびそれらが母体となるリフォーム会社。どのような工事であれ、実際に施工するのは、こういった会社です。施工力はあるが、営業やプランの提案はあまり得意ではない。

2つ目はホームセンターや家電量販店など。注目される太陽光発電システム、システムキッチンなどを販売しています。販売力があるので価格競争力はありますが、施工力は未知数です。

3つ目はハウスメーカーやデベロッパーの関連会社などリフォーム専門会社。施主の希望を聞き、プロとしての提案ができるところに強みがあります。大手リフォーム会社は営業力、施工力、提案力とも相対的に強く、その分、価格も高いといえるでしょう。

これらを頭に入れたら、実際にホームページなどをチェックしてみて、専門性や経験年数、過去に手がけたリフォーム物件例などを調べます。物件例はその会社がどんなリフォームが得意なのかを知る上で重要な情報です。それに受賞歴。賞を受賞していれば、第三者が客観的にリフォームの品質を評価したということになります。

もちろん担当者の誠意や工事仕様書、工事内容、進め方、図面、下請けのこと、工期、アフターサービスなどについて、こちらが求めなくても、詳細な説明が行われるかどうかも会社選びの大きなポイントになります。

最後に、こういう会社には注意が必要という点を述べておきましょう。

まず、リフォーム会社は工事を行うのが主たる仕事。それゆえ施工組織がしっかりしていない、営業だけに熱心な会社は避けたほうが無難。訪問販売の会社の中には、施工体制が整っていないところもあるので要注意です。

また受注件数の少ない会社は、受注のたびに新たな施工組織をつくらなければならないので連携がうまくとれず、出来栄えにばらつきが出る可能性があります。「工事は100%自前で行います」という話も眉につばして聞いたほうがいい。工事箇所を確認もしないで、価格の安さのみをアピールする会社にも注意してください。

リフォームの満足感は、お客様とリフォーム会社との信頼関係によってもたらされるもの。コミュニケーションと総合的な判断が大切だと思います。

(鶴田孝介=写真)