木造住宅では不可能と考えられていたことを可能にし、その可能性をさらに広げてきたのが、住友林業のオリジナル技術「ビッグフレーム(BF)構法」だ。今秋、改良され、一段と強固になって新たに誕生。「木の家」がさらに進化した。

「BF構法」の家は、壁倍率22.4倍相当のビッグコラムを採用しているため、大空間や大開口部をつくりやすい。

木質梁勝ちラーメン構造
どこが違うのか?

2011年度、住宅構法として初のグッドデザイン賞を受賞した「ビッグフレーム(BF)構法」。その魅力はどこにあるのか。契約者を対象にしたアンケート調査では、採用決定理由について、「構造の魅力」「大空間・大開口」「間取り」「間取りの可変性」といった回答が上位に並ぶ。これこそが「BF構法」の特長だ。

まず注目したいのが、日本初の木質梁勝ちラーメン構造。ラーメン構造といえば、高層ビルなどに用いられ、比較的大きな内部空間をつくることができる。ただ「柱勝ち」と呼ばれる一般的なラーメン構造では、最下階から最上階まで柱が通り、各階ごとに柱の位置を変えるのは難しい。

一方、「梁勝ち」を採用した「BF構法」では、横架材としての梁を柱より優先させる形となっており、各階ごとに、使い勝手に合わせて柱や窓の位置を決めることができる。つまり設計自由度、間取りの自由度が高いのだ。

これを実現している最大のポイントは、ビッグコラムと呼ばれる幅広の構造体だ。その接合部も高精度・高強度のメタルタッチ接合であるため、耐力壁の代わりになるほどの強さを確保する。

ビッグコラムが強固であるため、大空間・大開口が実現、ビルやマンションのように部屋のコーナー部に柱型も出ないため、室内を広くとれるのも大きなメリットだ。

自然素材の木を使い、ぬくもりを活かした空間に開放感がプラスされた空間を生み出す。