震災で急伸したミネラルウォーター市場

今回は「水ビジネス」について取り上げます。

まずは、次のグラフを見てみましょう。これは日本ミネラルウォーター協会が発表している、国内のミネラルウォーター市場の金額の推移です。

一貫して拡大してきた市場ですが、2008年に2,000億円に迫りそうになったところで停滞をし、2009年、2010年とマイナス成長となっています。ちなみに、過去には2000年に一度前年比マイナスを記録していますが、これはいわゆる「2000年問題(コンピューターなどのシステムに乱れが生じて、大規模な停電などが起こるかもしれないと言われた)」の影響で、1999年に大量にミネラルウォーターが備蓄されたことによる反動です。

つまり、ミネラルウォーターの市場はある程度成熟していて、これ以上の成長はさほど見込まれないという状況にあったのです。ところが、2011年は対前年比26パーセント増と状況が急変しています。原因は言うまでもなく、東日本大震災と、それに続く原発問題です。震災に対する備えから、ミネラルウォーターのペットボトルを常備しておく家庭は急増しました。また一部地域の水から基準値を超える放射性物質が検出されたというニュースによって、ミネラルウォーターを買い求める人が続出しました。あの時の水の「買い占め騒動」は皆さんに記憶にも新しいでしょう。

こうした動きを受けて、「水」を取り巻く状況は変化しつつあります。今回と次回の2回に分けて、

1)大手飲料メーカーの動向
2)成長をけん引するであろう水の宅配サービス

について順に触れていきたいと思います。