誰にも頼れない経営者が唯一頼る存在

日本人は非常に健康に気を使う国民といえる。メタボ対策ブーム以降、食事やサプリメント、適度な運動など世界に類をみないほど、情報があふれている。

では、時間がなくハイストレスにさらされている経営者たちは、実際にどのように健康対策をしているのだろうか。そこで編集部が多くの企業経営者たちに聞いたところ、まずはウオーキングや食事など通り一遍の答えが返ってきた。しかし「本当は何をしていますか」と重ねて問いただしていくと、「いや実はね……」と何人もの経営者が“恥ずかしそうに”答えるのが「八味地黄丸」という漢方薬だ。

なぜ“恥ずかしそう“なのかというと、この漢方薬は、夜間尿(深夜にトイレに起きること)や頻尿、尿切れの悪さなど、尿トラブルの解消を前面に押し出して販売されている薬だからだ。

確かに八味地黄丸は、飲むとまず尿トラブルが改善した効果を実感するそうだが、それだけではない。加齢による疲れやすさ、目がかすみ、手足のしびれ、皮膚のかゆみ、体全体がだるい、という老化現象に対して広範に威力を発揮。全身が徐々に若々しくなっていくことを実感するのだという。

八味地黄丸は漢方の薬方。漢方薬の考え方では、人体の成長や生殖を「腎」といい、この腎が年齢とともに機能低下してくる。これを補って新陳代謝を上げ、体内に溜まった余分な水分を排出する……という働きをしてくれる。

ある50代の中堅出版社の経営者は「トシだから仕方ないと思っていたことが改善し、新たな事業にチャレンジする気力も湧いてきて、アッチのほうも元気になった」と楽しそうに笑う。八味地黄丸はクラシエやツムラなどの製品ならば、ドラックストアで簡単に買えることも魅力で、サプリメント的に服用する経営者も多い。

さらにもうひとつ、経営者が“ゴルフの前”に愛用する漢方薬がある。それは、『芍薬甘草湯』という薬で、脚がつったりこむら返りになったりする際に効果を発揮する。気温がグッと下がるこれからの季節には欠かせないという人も多い。

漢方薬は体内の水分バランスを整え、新陳代謝を上げて健康に導いてくれる。体重を下げたり、体脂肪率を落としたり、血圧に気を配ったり……検査結果を個別に見て、それぞれ対策するのが、もちろん本筋であろう。しかし、健康管理に多くの時間をさけない経営者たちは、八味地黄丸に「多くの健康上の気がかり」を丸投げして、自分の道を今日も精力的に歩んでいる。