生活上の習慣で特徴的だったのが、接触するメディアとの相関関係だ。上流でも不幸な人は、テレビとインターネットへの接触時間が長い。下流でも幸福な人は、その逆で、いずれとの接触時間も短かった(図30・31)。すなわち、幸福感の強い人はテレビやネットをあまり見ない、という結果になった。よく見るテレビ番組やテレビ局については、上流でも不幸な人はフジテレビやバラエティ番組と回答した人が多かった。

上流、下流にかかわらず、幸福感の強い人はギャンブルをしない傾向があった(図32)。また上流でも不幸な人は借金をしている人が多く、下流でも幸福な人は借金が少ない。前述のテレビとの関わり方、そしてこれまでのアンケート結果と併せて考えると、上流でも幸福感の少ない人は下流の人が好むものを好む傾向にあり、下流でも幸福な人は上流の人と同じような行動形態であることが見えてくる。