2012年9月14日(金)

「卵ふんわり、お肉やわらか」炭酸水の底力

プレジデントFamily 2012年3月号

大塚常好=文 市来朋久=撮影 塩出尚子=撮影協力
先生:今別府 靖子 香西 みどり

 

無糖の炭酸水(水に二酸化炭素が溶けている水溶液。天然の炭酸水もあり)が最近、女性の間でブームらしい。美容・美肌、お通じなど、さまざまな効果があるといわれるのだが、なかでもプレジデントFamily編集部が注目したのは、意外にも炭酸水が料理にも役立つという情報だ。例えば、卵に少量混ぜると絶妙なふわとろ加減のスクランブルエッグになるという。
 

――炭酸水は本当に料理に役立ちますか?

 

今別府もちろんですよ。私が実験して確認できたのは、無糖の炭酸水で肉や魚、根菜類や豆腐を煮るとやわらかくなる、という事実です。それからうれしかったのは、溶き卵に炭酸水を入れてスクランブルエッグを作ると、ふわふわになったことです。卵1個に大さじ1の炭酸水を混ぜて、あとはいつもと同じようにフライパンで焼くだけ。いつもと違う出来にちょっと驚きますよ。

――卵に炭酸水。ちょっと意外な組み合わせですね! なぜ肉や野菜がやわらかく、卵はふわとろになるのですか?

 

今別府 実はメカニズムはよくわからないのです。炭酸水を料理に使おうと思ったきっかけは東日本大震災。被災地を訪れたとき、スーパーやコンビニでミネラルウオーターは売り切れていて、対照的に売れ残ったのが炭酸水でした。ちょうどそのときに炭酸水を利用した料理はできないかと問い合わせがあり、いろんな料理を水代わりに炭酸水で試してみたんです。すると、結果は吉と出ました。肉や魚も、根菜類(大根、ごぼう、ニンジン、豆類など)も炭酸水で煮ると、みな、普通に水で煮るよりやわらかくなったのです。炭酸水が料理の時間短縮につながります。

――時短ですか。

 

今別府 軟骨付きの豚肉をやわらかく煮る料理は、水から作る場合最低でも2時間はかかりますが、炭酸水では30分で完成しました。時短になり、省エネ、節電になるんですね。しかも、味もいい。味が肉の繊維の中にとてもよくしみ込んでいました。他の根菜類でも同様です。だからカレーを煮込むときに水代わりにすることもできますね。

――飲むために買った炭酸水が余ってしまうときがあるので、料理に使うといいですね。

 

今別府 炭酸水の応用範囲はとても広いです。魚を料理するときも炭酸水で下洗いをすると、魚の表面のぬめりやにおいが取れて便利ですよ。また、豆腐を煮ると水で煮るよりふわっとやわらかくなりましたので、炭酸水で湯豆腐というのもいいです。さらにホットケーキをつくるとき、牛乳代わりに入れると生地がよく膨らみます。揚げ物(フリッター類)の衣にも小麦粉と卵の中に混ぜるとカラッと薄衣で仕上がるのですよ。

この連載記事のバックナンバー
トップページへ戻る

大塚 常好