◎外面マトリクス

「あなたの行動に合うか」外面マトリクス

「あなたの行動に合うか」外面マトリクス

今度は、外面(行動)がどうか、を調べる番です。次の図は、軸(1)の「協調⇔競争」と、軸(4)の「思考⇔行動」を掛け合わせています。

こちらのマトリクスは、上下左右4つにそれぞれにネーミングを施しています。頭脳が問われる競争の激しい業界は「ガリベン系」、頭のよさと人当たりのよさが問われるのが「草食系」、行動力が問われる競争の激しい業界は「野獣系」、そして行動力と協調性が問われるのが「体育会系」。それぞれの象限に、典型的と思われる業界を配置してみました。企業で働く人や転職希望者を多々見てきた経験に基づく分類です。

外面マトリクスの場合、企業に入ってからの長い生活により、もともと違っていたタイプの人が、だんだんとその業界特有の型に当てはまっていくパターンがけっこう多いようなのです。ただし、その慣れ親しみ方は、隣や上下に動くのが限界であり、さすがに、対角線への転換はむずかしいと感じています。

一例を出すなら、野獣系の人間が、体育会系の企業に入って、次第に体育会系になることや、ガリベン系に移行することは、よくあるのですが、草食系に転換することはむずかしい、ということです。

つまり、このマトリクスに自分と応募企業を置いてみて、ぴったりビンゴならそれは幸いですが、横・上・下ならそれなりに馴染める可能性がある。しかし、対角線上の関係だった場合、応募は控えた方がよいのではないか。それが私の考え方です。

※この連載では、プレジデント社の新刊『2社で迷ったらぜひ、5社落ちたら絶対読むべき就活本』 (1月21日発売)から一部を抜粋して<全6回>でお届けします。

(澁谷高晴=撮影)