「『よくやっている』という評価をもらったが、実際には1年のほとんどの期間、まったく目を向けてもらえず、無視されていたと、あなたが感じているとしよう。その場合には、『私があなたを納得させる仕事をしたときには、何か一言言ってほしい』と、上司に要望する準備をして面接に臨もう」

そのようなやり方はその上司のスタイルではないという場合には、「月に一度、一緒にコーヒーでも飲みながら、最近の私の仕事ぶりについて具体的にコメントしてほしい」と要望しよう。6カ月後ではなくリアルタイムでフィードバックがほしいのだということを、上司に理解させるのである。

「『具体的に』という点を強調することだ」とケイは言う。「『いい仕事をしている』というような抽象的な言葉ではなく、自分のやった仕事のここがよかったと具体的に言ってもらいたいと、上司に伝えよう」。

逆に、上司の品位に欠ける言動や無礼な言動を改めてもらいたい場合にも、具体的に伝えることはさらに重要だ。「面接室に入っていって『あなたの言動は否定的すぎる』と言うだけではだめだ」とケイは言う。「『廊下でチームのメンバーがいる前で私を批判するのはやめていただきたい。私に対するチームの信頼が損なわれ、彼らを効果的に指揮するのが難しくなるから』という具体的な言い方が必要なのだ」。

社員は自分の問題を明確に把握し、自分に必要な能力開発の課題や研修プログラムがあるかどうか、またそれを受講することで自分の希望する仕事をこなす能力がどれだけ身につくかを突き止めておく必要がある、とケイは主張する。これは、評価面接の前に調査を行い、訓練の機会やその費用を把握しておくということだ。評価面接で配置転換を希望しようと思うのなら、新しい仕事にスムーズに移るためのプランや自分の後任を見つけるためのプランを考えておくべきだ、とケイは言う。

代替のプランもいくつか用意しておいたほうがよい。