――日本人の生活は、完全に海外との貿易によって成り立っており、しかもそのことは日常意識されることがほとんどない。それは夕飯のテーブルを見れば、半分以上が海外でとれたものであることからもわかる。また、日本の企業で海外に進出しているのは9000社にものぼり、30万人の日本人が派遣されている。このような状況において国家間の調整を行なう場合、従来の独立国家的な狭い意味での国益をふりかざしたとしても、それは何ら日本国民の利益とはならないということがわかるであろう。重要なことは、外交がいかに国益ではなくこの民益を守れるかということである。