高校生の息子の頭が禿げた……。そんなとき、円形脱毛症だけでなく水虫を疑う必要もあるようだ。

中高生の間で新型水虫が猛威をふるっている。新型水虫は、中南米原産のトリコフィトン・トンズランス菌という白癬菌による皮膚感染症の一つだ。

「トンズランス」とは、キリスト教の修道士がてっぺんを丸く剃る習慣「トンスラ」が語源で、頭髪の脱毛の症状が目立つ。日本でもすでに数万人が感染していると見られている。

従来の水虫が足底や足の指の間に発症するのと異なり、新型水虫は頭部や首筋など上半身に発症する。フケが多くなったり、赤く腫れ上がったりするのが主な症状だが、かゆみがないこともあり気づきにくい。ひどくなると頭頂部が化膿し、禿げることもある。湿疹との誤診でステロイド剤を出され、症状が悪化する事例もあるようだ。

水虫の特性上、接触が感染のもとだが、上半身にできるため、感染しやすい。そのうえもともと感染力が従来型の水虫より強く、治りにくいというから厄介だ。欧米では以前から多く見られるが、日本上陸からは10年程度しか経っていない。肌が接触する格闘家や武道家の間で広がり、神奈川県レスリング協会では医師の診断によって高校生が出場停止になったケースも。現在は柔道部員の間で広がりが深刻だ。

懸念されるのは、感染したスポーツ選手が治療を受けないこと。新型水虫になると試合に出られなくなるおそれがあるからだ。折しも中学で武道が必修化されたばかり。親は怪我だけでなく、水虫の心配も忘れずに。