子供が「返さねば」と思う「貸し金簿」

子供を相手に貸し金簿をつけるようになったのは、長女が大学3年生になったときでした。

わが家には3人の子供(男、女、男)がいますが、長男は大学を卒業して司法試験の勉強をしていたため当時は無職。次男は長女と年子で、当時大学2年生。全員アルバイトをしていましたが、自動車免許の取得やクラブの合宿、旅行などまとまったお金が必要になるとその都度、「ねぇ、お金貸して」と、私にすり寄ってきたものです。

長男が大学生の頃は、それも必要経費の一部と思い、用途を確認してから渡してはいたのですが、3人に貸すとなると出ていく金額が大きくなるという切実な問題が出てきました。また、子供の金銭教育上、野放しはいけないと感じるようになり、借りにきた日付と金額と署名をノートに書いてもらうことにしたのが、貸し金簿の始まりです。お金を渡すとき、「貸すんだから返してね」とハッキリ伝えるようにし、多少脅しの意味も込めて、年に5%の利息をつけることも宣言しました。

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実際の「貸し金簿」

そうして記入を繰り返していったのが、右の写真です。当時つけていた家計簿の後ろのページに、3人分をまとめて、まったくのメモ感覚で続けていました。

こうして子供に貸したお金の額を証拠としてきちんと残すことには、いろいろなメリットがあります。まず、子供が本気で返そうとします。親に借りたお金は貰ったのも同然だと思う子供は多いと思いますが、貸し金簿をつけると、そこがうやむやになりません。累積されていく金額を見れば、積もり積もった額の大きさに、「これは返さねば」という気持ちにもなるようです。

また、借りたいときは使い道を正直に言ってくるので、子供の生活実態がよく見え、コミュニケーションが取りやすくなります。大学生にもなると、親からどんどん離れていくものですが、お金を借りるという子供にとっては弱い立場のときですから、ここぞとばかり、近況を聞き出せるとてもいい機会になりました。