日本円で専用口座に入金し、現地通貨を海外で引き出せる。JTBが、そんなトラベルプリペイドカードの発行を開始した。キャッシュカードのような気軽さで安全に使え、ビジネスユースにも有用と、今、注目される新しいスタイルのカードだ。

海外でのキャッシュカードやクレジットカードのサービスの一部で、利用の幅がこのところ狭められてきている。

大手銀行は2年ほど前までに、国際キャッシュカードの新規発行を軒並み停止した。クレジットカードも、キャッシング枠を縮小する方向にあり、海外でのキャッシングサービスを制限するカード会社も出てきている。トラベラーズチェックは、今日では受け付けを疎まれるケースも多い。さりとて、海外旅行や出張で多額の現金を持ち歩くのは危険が伴う。

こうした不都合を解消すべく誕生したのが、クレジットカードではない、JTBのトラベルプリペイドカード「MoneyT Global(マネーティーグローバル)」だ。

同カードは、JTBが指定する専用口座に日本円で入金しておくと、海外のVisaやPLUSマークのある約200カ国・地域のATMから現地通貨を引き出せるというもの。ATMでの引き出しのほか、海外のVisa加盟店での支払いにも利用でき、残高が少なくなったら、何度でも追加入金ができる。

現地通貨にその都度両替する手間がなく、国際キャッシュカードのように使えるところが最大の特長。海外旅行はもちろんだが、入金額をコントロールできるので、海外留学中の子供への仕送りにも重宝しそうだ。