以前には「付加価値が高い」と言えば「収益性が高い」ことと同じ意味に考えられていた。特に情報産業は、システム・ノウハウや集積回路などの形で高い付加価値をもつことを特徴としている。しかしそのため収益性が高くなっただろうか。目立ってそうとは言えない。

理由は簡単である。情報産業では、経営陣が現場労働者に代わって知識労働者を雇用しているからだ。ある意味ではブルーカラーをホワイトカラーで置き代え、カラーの“色抜き”を行なっているに過ぎない。

ホワイトカラーや技術者の雇用数は売上げにほぼ比例する、という点が問題なのだ。(中略)少なくも情報産業では(高付加価値)=(高収益)の図式が成り立たない。そもそも量産のメリットが入り込む余地はほとんどなく、まる抱えのホワイトカラー労働者が変動費としての動き方をする。