小さな会社にとって、固定費戦略をとって戦おうとすれば、負けるものと考えていい。なぜならば、競争力を持つには、ある限界値以上の固定投資が必要だからである。この固定投資を年毎の売上げで割るとすると、売上げと固定費との比は、大企業ほど当然低くなっていく。

だから、もしも可能なら、小企業は全力をあげて変動費をベースに戦うべきだ。変動費はそもそも売上げに比例するものであり、小さな会社にとって、必ずしもハンデキャップになるものではないからだ。

たとえば、小さな化粧品会社の場合、消費者のブランド選択に影響を与えようと思ったら、テレビのコマーシャルに訴えるよりもむしろ、他社をしのぐ優美な容器、手の混んだ包装(つまり変動費)を使ったほうがいい、と考えられる。仮にこの会社がマスメディア広告で競争する道を選べば、固定費がその分増大し、収益がごっそりとそちらに吸い取られて、大手の競合会社に敗れてしまうこと、疑いない。