サービスが向上する
プレミアムエコノミー

大韓航空のエアバスA380は、世界初という免税品ショーケースを設置。専任の客室乗務員が商品の説明などをしてくれる。
© Katsuyoshi Nakanishi

一方、ビジネスクラスの予算はないが、エコノミーでの出張はつらいというビジネス客におすすめなのが、ビジネスとエコノミーの中間クラスにあたるプレミアムエコノミーである。日本発では欧州路線において設定する航空会社が多い。サービスも向上していて、例えばANAは、今年8月から、座席幅を拡大した新シートを順次導入予定だ。電源コンセントやUSBポート、i-Podコネクターなども装備され、ビジネス環境も充実する。

国内線でも上級クラスのサービス改善が目立つ。ANAは今年6月から「プレミアムクラス」のサービスを一新。一部の機材には国際線のビジネスクラス並みの機能を備えた新シートが順次導入される。JALは国内線唯一の「ファーストクラス」を拡大。羽田/福岡・札幌線に設定便を増やすとともに、8月より羽田/那覇線にも導入する。

かたやLCC。現時点では、路線や便数などの制約から出張向きとはいえない。しかし、"LCC先進地域"の北米内や欧州内などではビジネスで利用する人も多い。米国のジェットブルーやヴァージン・アメリカなどのLCCは、高いサービス評価を得ている。世界的に見ると、上級クラスを設定するLCCも増加傾向にある。

サービスの多様化とLCCの拡大により、出張の「足」の選択肢はこれからも増えるだろう。今後は、その中からいかにニーズに合った航空会社とチケットを選び、スムーズかつ快適な海外出張を組み立てるかが問われる。出張での快適な移動は、ビジネスの成果そのものにも影響を及ぼしかねない重要な要素だ。サービスを選んで、賢く利用したい。

※エアライン情報は2012年6月25日時点のものです。なお、路線や便によりサービス内容が異なる場合があります。

Travel Topic

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