出世のジンクスはどこまでリアルなのか

キャリアについて友人知人と話していると、決まって話題となるのが「自分の今の職場は、果たして出世コースなのか、それとも閑職なのか」という話題だろう。実際、その手の非公式キャリアパスの存在は、どこの会社でもまことしやかに語られているものだ。たとえば、同期とこんな会話をした経験のある人は多いはず。

「部長以上に出世するには、○○事業部出身でないといけない」
「最初の配属先が本社+都内のターミナル駅の支店でなければ、既に幹部候補から外されている」
「○○配属はソルジャー採用」

果たして、これらのジンクスはどこまでリアルに存在しているのか。あるとすれば、いったんそこに進んでしまった場合、挽回することは出来るのか。

●「出世コース」は確かに存在する

まず配属先の出世コース、非出世コースについて。これは「まったく差はありません、どの配属先も公平ですよ」という会社はまずない。公務員試験の順位で配属先が自動的に決まり、そのランクが次官レースにまで影響するというキャリア官僚は別格としても、やはり配属先と新人の質の間には何らかの相関関係が存在するものだ。

金融機関であれば、本店及び都内ターミナル駅にある支店とその他では、明らかに配属される人材が違う。メーカーなら、会社が成長の柱と考える事業と、過去のレガシーだとみなしている事業では、やはり配属する新人に差をつけるものだ。(※)

これはその後の異動についてもあてはまる。組織内のポストにはそれぞれ格があり、部長級以上に昇進する人間の場合、ある程度は格のあるポストを経ているものだ。たとえば新聞社などでは、海外支局を含めたいくつかの有力ポストが決まっていて、それらを一定年齢までに経験していない人間が編集委員等のポストまで出世するのは稀である。そういう意味では、確かに出世コース自体は存在すると言っていいだろう。

(※)ただし、35歳までに一度は必ず地方支店や工場勤務をローテーションで経験させるという方針の企業もある。生保損保、重厚長大系メーカー、新聞社などが該当する。こうした企業の場合、35歳~40歳までに本社に戻ってこれないと幹部選抜脱落+そのまま放置ということになる。