資産運用を始めることで
経済への関心も高まる

まがいさんが、選択肢の1つとして挙げるのが「投資信託の自動積立」だ。預貯金では普及しているこの積み立て。毎月決まった額を購入することで、コツコツ少しずつ資産を積み上げていく楽しみがある。しかも購入額が毎月同じなので、基準価額が高いときには口数は少なく、低い時には購入する口数が増える。そのため、ある程度自動的にリスクヘッジをすることもできる。

「ほとんどの金融商品はリーマンショックで価格が下がりましたが、それ以前から積み立てをしていた場合、トータルではプラスになっているケースも多い。積み立ては、買うタイミングに左右されず、価格変動への対応力もあるので、時間をかけて資産を増やすことができます」

投資信託にもいろいろな種類がある。日本株、海外債券など投資対象を絞り込んでいたり、運用方法に特徴をもたせているものもある。「いずれにしても運用で心がけたいのは、“得すること”よりも大きく“損をしないこと”」というまがいさん。「リターンの高さよりリスクの低さに注目しましょう」とのことだ。

「資産運用を始めると、経済や社会の動きに関心をもつようになります。日経平均株価や為替相場、国際問題にも興味が出てくる。それに若いうちに“リスクとリターンの感覚”を身につけると、怪しい儲け話にひっかかることもなくなります。また子育て世代であれば夫婦でよく話し合うことも大事。教育方針もそうですが、お金の問題も同じです。初めはいろいろと面倒かもしれませんが、10年後、20年後、さらに引退後のことを考えれば、誰にとっても“いま”は大切なとき。頑張ってマネープランの第一歩を踏み出してほしいと思います」