オープン当日午前10時。渋谷道玄坂店の前には平日の朝にもかかわらず約200人の行列ができていた。

「朝の生中継では行列の模様と開店の様子を伝え、昼は渋谷駅から店舗までのルートを紹介。夜は商品を購入したお客様にインタビューしました。朝昼夜と何度でも楽しめるような構成にしました」。

すると「またユニクロが新しいことを始めた」と多くのウェブニュースが取り上げ、それを読んだ新たな顧客がユーストリームにアクセスしてきた。書き込まれたコメント数はその日だけで通常の3~4倍に達し、連動しているツイッターの書き込みも目立って増えた。内容は主に3つで「新しいことをやった」という評価、「店に行ってみたい」という興味、そして「技術面で物足りないところがある」という批判も。とはいえ根っこの部分では好意的に受け止めてくれた。

2009年の60周年記念キャンペーンでは、HPに売り場の写真を掲載し、実況感を出した。

しかし、オンラインストアの担当者が、なぜ実店舗の販促にここまで知恵を絞るのか。

「数年前までは店舗とウェブは別の存在でしたが、最近のお客様は店舗に行くためにウェブを見たりメルマガを読むという傾向にあります。ウェブ告知で店舗の集客力が高まり、オンラインストアの売り上げも上がるというダブル効果が得られる。さらに今回はオンラインストアでもオープン記念特別価格を設定したので売り上げがさらに伸びたのです」

今後は「キャンペーンの告知などもしてみたい」と高林さん。きっと予想を超える斬新な番組を見せてくれることだろう。