日本の場合、コンクリート建築の減価償却期間は50年と、とんでもなく長い。減価償却が長いということは、単年度にコストとして償却できる分が小さくなる。韓国では容積率の緩和と同時に、建物の償却期間を15年に短縮したことで建設投資が加速した。

たとえば、150億円のビルを15年で償却すれば毎年10億円ずつ減価償却費が出る。そのビルが賃料などで年間12億円の収益が上がるとして、10億円の減価償却ができれば、利益は2億円で計上できる。2億円の利益に対して40%の法人税がかかってくるから、税金は8000万円。つまり、手元に10億円と1億2000万円が残る勘定になるから、非常にキャッシュリッチになって投資が加速するのだ。

これが減価償却期間50年ということになると、均等に償却するとすれば、年間3億円しか償却できない。12億円の収益から3億円引くと利益は9億円になるから、毎年3億6000万円も税金で持っていかれる。

日本は「生保マネー」と呼ばれる長期の投資資金が有り余っているが、生保のような投資家は減価償却期間が50年も続くようでは投資に慎重になる。しかし、減価償却期間が15年になれば毎年の税金が安くなるし、16年目からオールキャッシュになるので次のビルを建てようというインセンティブが働く。つまり、大建設ブームが民間の資金で起こるわけで、景気刺激のためには税金で公共工事、という今までの発想は不要となる。