あなたの会社は就職人気ランキングを重視するか

毎年、学生を対象とした就職人気ランキングが様々な会社から公表される。こういった指標が、良くも悪くも学生の就職動向に大きな影響を与えているのは事実だ。社会との接点の薄い学生が、いきなり人生を捧げる会社を一発勝負で選べと言われたら、こういったランキングを頼ってしまうのも仕方ない面がある。

ところで、企業はこうしたランキングの存在をどう見ているのだろうか。実は、会社によって対応は大きく分かれる。

【1】ある程度は、重視している企業

内定者の質は、エントリーする母集団の数に比例すると考える企業で、母集団の数を増やすのに多大な努力をする。具体的には、採用活動の前年度から、各種媒体に広告を出し、大学やフェアで積極的に情報発信する等により、学生間に知名度を高めるわけだ。はっきりいえば、まったく採用したくないレベルの大学であっても、知名度アップのためだけに人事担当が行ってセミナーをやるケースは少なくない。「社会との接点の薄い学生」に対しては、これは非常に効果的なPRである。

代表例としては、ランキング常連の大手日本企業、中でも毎年300人以上を採用し続けているようなマンモス企業が多い。

【2】まったく重視していない企業

内定者の中でも本当に重要なのはごく一部(10%から30%程度あたりまで幅広い)で、その層にPRすることさえ考えれば、後は数合わせでかまわない、採れなくても第二新卒で補充すればいいという割り切った考えの企業。こういった企業はマス向けの情報発信は行わないので、ランキングは50位圏外だったりするが、その実、その業界に対する意識の高い優秀層はしっかり採用できているケースが多い。採用数がそれほど多くない企業や、年功序列色の薄い企業が目立つ。

余談だが、筆者が長く富士通で新卒採用を担当している時、大手電機のすべては【1】で、各社ともランキングではトップ20以内に収めることに注力していた。ただ「SEやIT系コンサルをやりたい」という意識があって、そのための自己投資もある程度できている優秀層(これがもっとも欲しかったのだが)については、ランキング圏外の日本IBMに途中で引き抜かれるケースが多かった。理由は簡単で、彼らが最初からそういった層に対して少数精鋭の採用活動を行っていたからだ。