「自慢話で人間関係が悪くなった」「上司に言った余計なひと言で大変な目に遭った」「不用意なひと言で職場から総スカンを食った」など、まさに “口は禍の門”。ちょっとした失言の中によもやの落とし穴が潜む。本特集に際し行ったアンケート調査では、職場でうっかりしてしまった失言の体験を寄せて もらった。

セクハラについては、2007年施行の雇用機会均等法改正で事業主にもセクハラ防止や対策に関する体制整備が義務づけられたこともあり、とくに大企業では教育・研修が徹底され、慎重な言動を心がけている人が多いようだ。

アンケートでも「女性の多い職場なので上司以上に注意している」(銀行勤務・男性・52歳)、「セクハラ発言はサラリーマンとして命とりになりかねないため慎重にしている」(男性・39歳)との回答が多かった。とはいえ、うっかり者はまだいる。

「子供は3人いないと非国民だよと、事情があって子供ができない人の前で言い切ってしまった」(男性・42歳)

「やせたら結婚できると女性に言い、泣かせた。女性陣から総スカン」(男性・44歳)

これらは論外としても、女性社員との接し方はとかく難しいようだ。直接の言葉でなくても、告げ口やうわさ話が悲劇をもたらすことがある。

「頑張った女子社員ひとりにだけ食事をご馳走したことでうわさを立てられ、その子も否定しないため、他の女子社員から仕事を拒否され孤立した」(男性・56歳)

「大きな取引を担当させた女性社員と食事をしながら打ち合わせをしていたが、これが苦痛と上司に告げ口され、セクハラの事情聴取を受けた」(男性・49歳)

ここに紹介した例は氷山の一角。言葉を発した瞬間に失言と気づけば、いさぎよく謝るなり、時間を置いて関係を修復することも可能だろう。だが実際には自分の知らないうちに失言となり、相手が根に持ってしまうことが多い。これこそが失言の恐ろしさだ。用心するに越したことはない。