セブンのスローガンは「変化対応」。

例えば、セブン-イレブンでは「変化対応」というスローガンを掲げる。

「変化対応とは言い換えれば、競合他社と競争するのではなく、常に変化する顧客のニーズを競争相手とすること」と独自の構図を示し、より具体的にこんなストーリー立てで説明する。

「売れる店と売れない店はどう違うのか。売れる店はいつも新しい売り方にチャレンジしている店であり、逆に売れない店は売り場が変わらず固定していて、新しい発見がない店です。新しい売り方とは新しい商品を入れることは当然ですが、それだけでなく、今日は顧客に何を提供していくか、毎日考え、売り方を変え、フェース(陳列面)を変えていく。すると、顧客は店に入るたびに新しい発見があり、飽きません。これが変化対応であり、絶えず変化する顧客のニーズと競争するということです」

仕事の場における対話力の大きな部分は、言い換えの能力が占める。一般的な常識とは視点を変えた構図を描き、そこから具体的なストーリーや筋立てを考える力を磨くことだ。

※すべて雑誌掲載当時

(宇佐見利明、尾関裕士=撮影)