多国籍企業(マルチナショナル・エンタプライズ)という言葉はマッキンゼーの前社長、ギルバート・クレーという人によって1959年に初めて用いられたものです。彼は任期未了のまま、不慮の死をとげました。それはともかく、その当時の彼の考え方は、国内市場、輸出指向型、国際化、多国籍化という順序で企業は進化する、というものでした。特に多国籍化した場合には、世界は一つという考え方の下に、最も安いところで原料を買い、最も人件費の安いところで生産し、最も高く売れる市場に売る。マネージメントも最も優秀な人をということで、どの国の人が経営幹部になってもよい。そういう考え方を提唱したわけです。