落札されやすいのは趣味性の高いもの

不要品を売る場として最も適しているのがネットオークションだ。ネットオークションには「ヤフー!オークション」「楽天オークション」「ビッダーズ」などがあるが、圧倒的な知名度と集客力を誇るのは「ヤフー!オークション」である。

初心者ならまずIDを取得することから始めよう。「ヤフオク」サイトにある「オークション利用登録」の手順に沿って行う。月額346円(税込み)のヤフー!プレミアム会員登録を行い、登録住所宛に送られてくる配送本人確認書類を運転免許証などの本人確認書類を提示して受け取れば、落札と出品ができる。

参加者の信用度を測る物差しはオークション終了後に出品者と落札者が相互に付け合う「評価」だ。出品者が評価ゼロの「新規ID」では買い手は警戒するだろう。といっても最初は誰でも新規のはず。そこでまずは落札者側に回っていくつか落札して「非常に良い・良い」の評価を得てから出品することをおすすめする。買い手の気持ちを理解するうえでも有効だ。

趣味性の高いもののほうが落札されやすいし高値が期待できる。人気の高いジャンルはカメラとオーディオ。安定して人気があるのが万年筆や鉄道グッズ。トレーディングカード、フィギュア、書籍・コミックなども注目を集めている。

例えば、カメラならデジタルカメラとフィルムカメラがあるが、デジカメの場合は初心者からマニアまで幅広い購入層が対象となる。フィルムカメラの場合はマニア層が中心。そこでデジカメなら落札者が落札後すぐに使えるようにアクセサリー込みで出品する。フィルムカメラなら本体とレンズをバラバラに出品してもいい。名機と呼ばれるカメラであれば本体だけでも高値が付くし、またレンズだけ欲しいというニーズも多いからだ。

書籍・コミックは全巻揃っているのならまとめて出品しよう。そのほうが“大人買い”が期待できる。世間で話題の商品にも高値がつきそうだ。

今なら体調を崩してファンを心配させた吉田拓郎や、惜しまれつつ亡くなった忌野清志郎関連のレコードやコンサートグッズなどは人気を呼ぶだろう。

値付けは案外簡単なもの。趣味で集めた品物であれば、販売店の売り値や買い値が頭に入っているはずだ。そこで「この値段なら売ってもいい」という値段をスタート価格に設定する。思い入れがあって「安い値段では売りたくない」という商品なら思い入れ分を上乗せした価格でスタートしよう。1円スタートはインパクトがあって買い手の注目を集めるが、ヤフオクは出品点数が多いために中途半端な値段で競りが止まり思惑通りに値段が上がらないことがある。

自分にとっては「売れないだろう」という商品でも、買い手にとっては喉から手が出るほど欲しいかもしれない。詳しい人に鑑定してもらってもいいし、反応を見るために、試しに高めの値段で出品してみるという手もある。アクセス数は多いけれど入札がゼロなら値付けが高すぎるということだし、アクセスすらなければ価値がほとんどないということだ。