何気なく使った一言で、顧客が急に態度を硬化させてしまった経験はないか。使いがちだが、実は相手に悪い印象を与えている“営業ワード”とその言い換え例を紹介しよう。

×「とりあえず」
○「まず初めに」

いい加減な印象を与えてしまう!

顧客の心理的ハードルを下げるために、つい口にしがちな「とりあえずやってみませんか」というセリフ。ただ、顧客にとって商品の切り替えは大きなリスクとなる。

とくに企業の購買担当者は、軽い気持ちで切り替えを決めて失敗したら、社内で自分が責任を負わなければならない不安を抱えている。いい加減な印象を与える「とりあえず」では、顧客が及び腰になるのも無理はない。顧客が求めているのは手堅さである。

スタートの障壁を下げたいのであれば、「まず初めにこれからやってみましょう」という表現のほうがいい。

一つ一つ確実にステップを踏む印象があり、顧客にも安心感を与えることができるだろう。

×「~かもしれません」
○「~の可能性もあります」

リスクへの質問は対応策とセットで答える

営業担当者は、自社商品や関連する分野のエキスパートでなければいけないが、ときには質問に対して断定した返答ができないことがある。このとき「~かもしれません」でお茶を濁すと、顧客は頼りなさを感じてしまう。

とくに顧客からリスクについて質問されたときは、「可能性はゼロではありませんが、万が一のときはこういう対応が可能です」と答えたいところだ。