株式の運用でおおむね効率がいいのは、国内株50:外国株50の比率だと私は考える。この比率でいくなら、株式200万円の内訳は国内株100万円、外国株100万円だ。このうち401kに割り当てるのは外国株のほうだろう。

401kで扱う商品は、銀行で普通に販売されている商品に較べて手数料が安く設定されていることが多い。普通に買えば信託報酬が割高な外国株投信も、401kだと思った以上に安いことがある。こうしたものを選択できれば、国内株投信より手数料節約効果が高くなる。

為替リスクが高いわりにリターンが少ない外国債券型投信はやめたほうがいいだろう。また、安定運用が売り文句のバランス型投信もおすすめできない。リターンが少ないと401kの運用益非課税メリットが活かせないし、中身がわかりにくいうえに手数料が高いのも問題だ。幕の内弁当の容器を高く買うようなもので、もし分散したいならそれぞれの商品を単品で買って自分でバランスよく組み合わせたほうがよい。

今年1月から、401kには加入者が自分で掛け金を上乗せして拠出する「マッチング拠出」が認められるようになった。自分の会社にこの制度が導入されたら、節税効果のある貯蓄として活用できる。60歳まで原則解約できず流動性がない、というデメリットはあるが、老後が不安で手数料の高い個人年金などに入るよりは、確実にメリットがある商品だといえる。

(構成=有山典子)