昇進不可の社員から上位10%に!

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一例をあげよう。ニック(以下、名前はすべて仮名)は20代後半で通信会社に転職。そこで2年間の幹部養成プログラムに入ったが、結果的に彼だけ昇進しなかった。上司のローラは、彼に総合的なフィードバックを与えながら合格点に達しなかった理由を説明した。ニックは納得がいかなかったが、がっかりしましたとだけ述べ、「伺ったことを私が消化してから、もう一度話し合っていただけませんか」と頼んだ。

先輩にアドバイスを求めたところ、ニックの行動がどのように見られたかが重要だと教えてくれた。そこでニックはローラに彼女の上司と直接話してもよいかと尋ねた。上級マネジャーに会った彼は、結果にはとまどったが、素直に受け入れると伝え、「自分が他の人々にマイナスの印象を与える行動をとっていると気付かれたら、教えていただけませんか」と頼んだ。

転職してまだ2年。次の仕事を探すには早すぎた。「他の人々からは恥をさらしているとみなされたが、私はこの経験から学べるだけのものを学んで、次に進んでやろうと決意した」と、現在の彼は語る。6カ月後、彼は昇進をともなう社内の別の職種に応募して、それを勝ち取り、プロジェクトで成功をおさめた。

「私は1年で、昇進不可の社員から上位10%の社員に数えられるようになった」と、彼は言う。振り返れば、貴重な経験だったと思っている。

(ディプロマット=翻訳 Getty Images=写真)