非常にはっきりしているのは、日本では路頭に迷うことができないということだ。例えば、長野県の松本市にある職業訓練学校を紹介しよう。この職業訓練学校は失業すれば誰でも入れる。一日行くと、毎朝九二〇〇円が支給される。そして六カ月間、なんらかの職を身につけるまで面倒を見てくれるのである。コースは全部で三〇以上あり、卒業すると、大工になったり、左官になったり、プログラマーになったりできる。訓練校を修了しプログラマーの会社に勤めて、マネジャーに殴られて辞めると、再入学して失業保険でまた半年勉強ができる。今度は木工をやって家具職になり、また棟梁に怒られて首になる。こうやって三〇回行ったり来たりしているあいだに、一生が終わり年金がつく。日本にはこういう制度があるわけだから、この国では路頭に迷うことなどありえないのである。