この人は四九歳のときに会社を一度倒産させかけている。立石さんぐらい苦労した人はいないだろう。倒産の危機に瀕して喘いでいたとき、子供は赤ちゃんからはじまって七人いて、しかも奥さんが同じ年に死んでしまうのである。四九歳で今のオムロンを創業して五〇〇〇億の会社に育て上げたが、これは並大抵のことではない。普通の人なら、四九歳ならもう知的に「上がり」になっている。