シンガポールのチャンギ空港に一風変わったコーナーが出現した。その名も「らーめんチャンピオン」。日本のラーメン店4店が集結した一画は、2011年12月の開設以来、空港の利用客や従業員で大にぎわいだ。

シンガポールのチャンギ空港に日本のラーメン店4店舗が集結!(画像提供=シンガポール経済新聞)

00年代に入り、牛丼やカレー、居酒屋など、日本の外食産業の東南アジア進出が加速しているが、中でもラーメンの人気は高い。チャンギ空港の「らーめんチャンピオン」も、昨年7月にシンガポールの繁華街・ブギス地区に誕生した同名施設の大盛況を受けオープンに至っている。「らーめんチャンピオン」内の2店を含めてシンガポールに計4店、インドネシアのジャカルタに2店を開いている博多一幸舎の店主・吉村幸助氏に反響を聞いた。

「スープを飲み干す方が多く、『本当にラーメンが好きなんだな』と感心するばかり(笑)。こちらの人の嗜好に合わせて、塩分濃度を下げ、麺をやや柔らかめにするといった多少の仕様変更はありますが、ベースの味は日本と同じ。麺はこちらに進出している日本の製麺所のものを使ってます」

ラーメンをはじめ、日本の外食産業が東南アジアで躍進しているのは、周辺業者の進出に負うところが大きい。アジアの外食産業事情に詳しい亜細亜大学経営学部ホスピタリティ・マネジメント学科の茂木信太郎教授は言う。

「21世紀に入り、食材や業務用厨房機の供給からメンテナンスに至るまで、マーケット開拓の条件が急速に整ってきた。いまのラーメン店は店によって個性が異なり、もうラーメンというより創作料理に近い。店が複数あっても成立し魅力を増す希有な業種です」

凡庸なフードコートやレストラン街に満足できない客にとっても、テナント集めに苦労しているデベロッパーにとっても、個性が際立つ日本のラーメン店はありがたい存在のようだ。