(写真=PANA)

オリンパス社長 高山修一(たかやま・しゅういち)
1950年生まれ。長岡工業高等専門学校電気工学科卒。70年オリンパス光学工業(現オリンパス)に入社。技術開発部門を歩み、技術開発企画部長、研究開発統括室長、取締役専務執行役員などを経て、2011年10月より現職。


 

多額の損失隠し問題で揺れるオリンパス。マイケル・ウッドフォード社長(当時)が昨年10月半ばに突如解任され、菊川剛会長(当時)が社長職の兼務を発表。ウッドフォード氏は英医療機器メーカーのジャイラス社の買収で不透明な資金の流れがあると訴えて逆襲した。この疑惑を調査する第三者委員会の設置が発表されてからわずか5日後の10月26日、菊川会長兼社長は辞任に追い込まれ、リリーフとして登板したのが当時取締役専務執行役員の高山修一氏。内視鏡の生産技術開発など技術畑のキャリアが長く、昨年4月からはデジタルカメラなど映像事業部門のトップも務める。自他ともに認めるカメラ愛好家でもある。

就任会見は失敗だった。ジャイラスなど疑惑を持たれた買収について「適切だった」と正当性を強調したが、半月も経たないうちに「一連の経緯は過去の損失計上の先送りによるものだと判明した」として謝罪。それでも銀行などは実直な人柄の高山氏を当面支える姿勢を示した。昨年4月以降3回もトップが代わっていたこともあった。

風向きが変わったのは取締役の責任を調査する第三者委員会が高山氏に善管注意義務違反があると認めたこと。会社が現職の社長を損害賠償で提訴する異例の事態となり、4月後半に開かれる臨時株主総会で社長を退任せざるをえなくなった。社内からは「高山氏は損失隠しを全く知らなかった。過酷すぎる判断だ」と同情の声も漏れる。

後任人事は社外取締役2人でつくる委員会が指名するが、「外部からはこれという人が見えてこない。現トップの意向も強く反映されるだろう」(銀行関係者)という。傷ついたオリンパスの経営のかじ取りを誰に託すのか。これに関与することが高山氏に残された最後の仕事となりそうだ。