▼白川さんからのアドバイス

弁護士 白川敬裕 しらかわ・たかひろ●東京大学4年在学中に司法試験合格。最年少(当時)の24歳で裁判官に任官。3年間執務し、2003年弁護士に転身。東京弁護士会所属。

「よし、今日から毎日これをやるぞ」。そう意気込んでスタートしたのに、日に日にやる気が薄れ、いつの間にかやめてしまった。そのような経験は誰にもあると思います。最初の意欲を継続するには、ゴールに到達したときの自分自身の姿をイメージするのが効果的です。

大学時代に私が司法試験の勉強を始めたとき、最初に予備校の先生からいわれたのは、合格したあとの自分の姿をできるだけ鮮明にビジュアル化するということでした。単に弁護士や裁判官というだけでなく、どんなスーツやネクタイを身につけているか、事務所はどこでスタッフは何人いるか、クライアントとどんな会話をしているかといったことを細部まで活き活きと思い描き、それを脳裏に焼きつける。そうすることで、いまの勉強は数年後、思い描いたとおりの自分になるために必要と自分を納得させやすくなり、苦痛やマンネリによるモチベーションの低下を防げます。

一人で孤独に勉強することを避け、仲間と一緒にお互い刺激を与え合うのもおすすめです。その意味では同じ目的をもった人が集まるセミナーに参加したり、職場で同好の士を募ったりするのは三日坊主を防ぐ効果的な方法といえます。