有名なスタンフォード大学ビジネス・スクールの本年度の入学案内を見ていたら、おもしろい統計が出ていた。昨年度の卒業生の就職先の会社規模分類である。いわゆる従業員一万人以上の大企業に就職する人は、三五%にすぎない。逆に、一〇〇〇人以下の小企業に勤める人が四七%と、全体の半分近くになっている。

スタンフォードの経営学修士(MBA)は、一九七四年には年俸一万五〇〇〇ドルから二万ドルで就職したはずである。実は、私もこのうちの何人かを採用するため面接試験を行ったのであるが、会社の規模が障害とはなっても、役立つことはない、ということを身をもって経験した。例えば、世銀とマッキンゼーをかけていた志願者は、世銀の良い点として、開発途上国の面白い仕事(チャレンジング)ができるという点をあげ、短所として大組織をあげている。また別の志願者は、ある名も聞いたことのない缶詰会社のマーケティング部長のポストと、マッキンゼーを比較して、この小さな缶詰会社には、自分をためす無限の可能性がある、という点を長所としてあげている。