昭和四十七年には、水田十アール当たり米作による向こう二十年分の収入は約百万円(現在価値換算)であった。一方、これを宅地に転売したときには即座に約二百五十万円となり、明らかに売れるものなら売り飛ばしてしまったほうが得であった。ところが、最近(昭和五十四年)では、同じ計算方法で米を二十年作ったときの現在価値は約七百五十万円にもなる。これを宅地に提供したところで五百万円にすぎない。すなわち、今のように高い米価なら、稲作をつづけていたほうが得なのである。この著しい状況の反転現象は、実に過去わずか五、六年のあいだに起こっているのである。