――従来聞かされてきた「狭い国土に多くの人口」が「住」の貧しい理由というのも、イギリスを見たあとでは説得力に乏しくなってしまった。

イギリスに比較して日本は山国であるので平地面積が少ない、という議論も、イギリスを飛行した人なら納得しないだろう。空からみたイギリスは、まさに森の国で、居住面積が日本より圧倒的に大きいとは考えられないからである。事実、人口一人当たりの可住地面積では、イギリスの四千平方メートルに対して日本は一千平方メートルであり、四倍の開きしかない。日本における問題は、その一千平方メートルの約半分が農地に使われ、さらにその半分が水田に使われ、結局住宅地に使われているのは国土のわずか二・八%にすぎない。ここに宅地供給の大きな問題がある。