日本の統治機構というのは、明治維新と終戦後間もない時期にマイナーな手直しがあったものの、基本的には江戸時代の幕藩体制のままできた。

東北地方を見るとわかりやすい。自治体こそ若干集約されて東北六県になっているが、秋田なら大館能代空港と秋田空港、山形なら庄内空港と山形空港、青森は津軽藩と南部藩に一つずつという具合に、幕藩体制の単位そのままに同一県の北と南に空港が設置されている。

日本の狭い国土に120もの空港と1300もの貨物港があるのは、まさに幕藩体制の残滓。交通の便のいい福岡空港があるのに近隣の佐賀や北九州にも空港ができるのは、筑前、肥前、豊前という枠組みが根強く残っているからなのだ。水利権のようなものは、聖徳太子の時代の大宝律令で制定された縄張りが今も続いている、という研究もある。