先進国では高齢化が進み、使いきれないほどにたまった年金、預貯金、保険など不要不急の金がある。そこに原油価格の上昇で急増したオイルマネーを合わせた総額は約八〇〇〇兆円。そのうちの四〇〇〇兆円がホームレスマネーとなって有効な投資先を求めて世界を徘徊している。この資金は儲けのチャンスと見れば瞬時に国境や商品を越えて動く。それがときには過剰流動性の原因になってバブルを引き起こし、ときには傾きかけた国の経済を立て直すのだ。

こうしたホームレスマネーをうまく活用すればベストシナリオへの道が拓ける。

金融危機が起きたときには、銀行に無限の流動性を提供する仕掛けが必要というのが私の持論だ。

一番重要な仕掛けは、世界各国が持ち寄った資金を一カ所にプールしておき、金融危機が起きた際には、ガスステーションのように潤沢な資金を供給するのだ。私の試算では、大体三〇〇兆円の見せ金があれば、どんな金融危機にも耐えられる。アメリカがひっくり返っても、中国や日本がひっくり返っても対処できる。