アメリカ経済が日本経済の失速パターンを後追いしているもう一つの証拠が銀行だ。一二行あった日本の都市銀行や興銀などが実質的にりそなを含めても四行に集約されたように、アメリカの大手銀行も実質的には三行になった。
自らの生き残りに精一杯だから個人にも法人にも融資や投資を抑えている。公的資金を投入した国のほうばかり向いて仕事をする姿勢も日本と寸分たがわない。

折悪く、二〇一〇年九月に国際的な銀行の自己資本規制である「バーゼル3」が決定して、今後、銀行各行にはより質の高い自己資本比率(七%)が求められる。しかし、現状でアメリカの銀行三五行でバーゼル3をクリアできる銀行はほとんどない。バーゼル3の達成期限に向けて三五兆円近い資金を市場から調達せねばならず、市況が若干よくなっても銀行に吸い上げられて、お金が一般市場に回らない恐れがある。