大前 現在の中国では買って値上がりした家を担保に借金をして新しい家を買うのが当たり前です。最初に買った家も、二番目に買った家も、三番目に買った家も全部借金ですから、借金の総額は年収の一〇〇倍を軽く超える。すでに中国全体で八〇〇〇万戸の空き家があるといわれるほど供給過剰の状態です。家を買った人たちの収入の伸びが追いつかなければ、あるいは中国政府が金融を引き締めれば、バブルは一気に弾け飛ぶでしょう。バブル崩壊はヨーロッパ、日本が経験し、アメリカに至っては過去に何回も経験してきたことですが、今の中国のような巨大バブルは過去に例がない。中国のバブル崩壊がきっかけになって、相互依存している世界の経済は奈落の底に転落することにもなりかねません。(ジャック・アタリ氏との対談より)