大前 確かに公的債務を購入する資金が続く限りは何とかなるでしょうが、利用できる貯蓄は、あと一六〇兆円しか残っていない。仮に政府が毎年四〇兆円を食い潰せば、財政的にやり繰りできるのはあと四年という計算になります。こうした事態は最後の最後にならなければ起きないでしょうが、出口のないトンネルだと分かったら、アービトラージャー(情報格差を利用して利ざやを稼ぐさや取り業者)は空売りなどの手段で突如として国家に襲い掛かってくる。そうした事態がいつ起こっても不思議ではない時期に来ているのです。

(ジャック・アタリ氏との対談より)