私はかねてから「農業は世界の最適地でやるべき」と主張してきた。肥沃なチェルノーゼム(黒土地帯)が広がるウクライナ、国土の25%が肥沃で温暖な草原地帯パンパのアルゼンチン、アメリカのカリフォルニア州やアーカンソー州、オーストラリアのビクトリア州、中国東北部、タイなど、世界中の農業地帯を自分の目でつぶさに見てきた結果、そう考えるのだ。

ある農業最適地に日本の農家の人を連れて行ったことがある。見渡す限りの広大な土地に、考えられないほどの少人数で大々的に機械化された農業を営んでいる姿を見て、彼らは感動のあまり涙を流していた。

そうした大規模農業と比べたら日本の農業など家庭菜園のようなもの。生産性は比較にならない。たとえば日本で「1キロ500円」でつくっているコシヒカリが、オーストラリアでは「1キロ25円」ほどで生産できるのだ。