日本の農業従事者の平均年齢は65.8歳。米作農家に限ればもっと深刻で70歳近いはず。担い手が若返れば廃れなくなるという次元の問題ではない。

自民党政権の最後の20年間、ウルグアイ・ラウンド対策として42兆円を投じて農業基盤整備事業を行ってきた。それだけ使っても日本の農業の生産性は一向に上がらず、国際競争力も改善されなかったのである。

それどころか、この20年で農業従事者の数は約900万人から560万人に激減した。一方、耕作放棄地は約15万ヘクタールから40万ヘクタールに拡大して、「土地持ち非農家」の割合が増えてきている。

この流れを助長しているのが農業従事者に対する「税制の優遇措置」。たとえば農地に関しては、農業従事者に相続税はかからない。相続者が30年間農業に従事すれば、相続税が免除されるのだ。また農業従事者は青色申告者と同様、一般事業者よりはるかに多くのものを経費に算入できる。海外旅行も農業視察と見繕えば、経費で落とせるのだ。

私に言わせれば、まじめに農業に向き合ってもいないのに、農業利権だけは手放したくないという「農民もどき」が多すぎる。