ビールの売上げを伸ばしたい、という目的をもっている会社があったとする。その目標としては売上げ二倍ということである。

そのやり方は全国一律に二倍にする方法もあるし、東日本だけを三倍にしてもよい。あるいは家庭向けだけを思い切り伸ばしてもよいし、バーやビヤホールなどでの銘柄指定を伸ばしてもよい。さらに大ビンで伸ばしてもよいし、小ビンで伸ばしてもよい。

またその手段としては、販売員の数を増やす、マージンを増やす、広告宣伝を大々的に行なう、品質を大幅に良くする、などが考えられる。ビールは統制商品だから末端価格を勝手に下げることはできないが、他の商品の場合なら、当然、値下げという手段もある。

次にやり方と手段とを合理的に組み合わせて、売上げ二倍という目的を達成するための代替案ができ上がる。やり方が筋道であり、手段が費用(コスト)と思えば、幾案かの代替案のうちから費用対効用比率の最もよいものを選べばよいことになる。

ここで重要なことは、所期の目的達成が非常に難しい場合には、単一の手段ではとても及ばないということである。