会社のトップは、会社の操縦者でなくてはならない。特に、今日のように何でも社長決裁に持ち込む風潮があれば、なおさらである。ところが、トップの多くはミドルとの間の仕事の分担、やり方というものについて、相互によく吟味されたプロセス(約束ごと)を確立していない。これがため、あるトップは遠大な計画や空想に多くの時間を費やし、また、あるトップは日常茶飯事のことまでいろいろと口出しをする、という二極分化が起こってしまうのであろう。もし、トップの主勢力は中期計画の立案と遂行に向けられるべし、という暗黙の了解があり、日常業務のことはラインマネジャーにできるだけ権限を委譲し、かつ、遠い将来のことは上から下まで全員で、夏期休暇中に浜辺でゴロ寝をしているときにでも考える(あるいは、毎朝便器に腰かけて沈思黙考をしているときにでもよい)、という約束ごとができていたら、このようなブレーン作業の重複は起こらないであろう。