俗にマーケティングといえば、売ることに関係した総括的な技術を指しているようである。実はいかなる製品であっても、事業として見たときには、その製品の持つ最大限の市場ポテンシャルを吸いつくすよう努力するのが事業家の目的であろうし、また逆に市場との結びつきの強い事業(例えば土建業)などにあっては、その強い結びつきを最大限己れの益のために(商道徳をわきまえつつ)適用するための製品を提供することが事業(ビジネス)というものであろう。

これは、まさに与えられた制約条件のもとで、勝利に至る秘策を練る戦略参謀と同じ機能を、マーケティングを計画立案する人々が発揮しないといけない、ということであろう。こうした意味で私は、マーケティングという誤解の多い言葉ではなく、「製品・市場戦略」と呼ぶべき企業戦略の重要な一つの分野についての話をしたい。