一見普通の文具だが、さにあらず。「子供のリビングルームでの勉強」に特化しており、使い勝手がいい。テーブル上の消しゴムカスも吸い取る電動の卓上クリーナーは累計36万個売れている。子供の集中力も上がると評判を呼び、デジタル全盛&コロナ禍の中、売上はなんと3倍増。開発した大阪の文具メーカー「ソニック」を訪ねた——。

※本稿は、「プレジデントFamily2022冬号」の一部を再編集したものです。

左からソニックの企画開発部プロダクト課の樋口寛征さん、代表取締役の佐々木康道さん、企画開発部部長の糸井和生さん。
撮影=梅田佳澄
左からソニックの企画開発部プロダクト課の樋口寛征さん、代表取締役の佐々木康道さん、企画開発部部長の糸井和生さん。デジタル全盛&コロナ禍で「アナログ文具」の売り上げが3倍!

——家庭用のホワイトボード、電動の卓上クリーナーなど、ありそうでなかった勉強サポートグッズを開発したのはどんなきっかけですか?

【糸井和生さん(企画開発部部長、以下糸井)】もともとクリップやコンパスの製造で創業した会社ですが、7年前に、リビング学習に特化した「リビガクシリーズ」という文具シリーズを発売しました。

最初に、リビング学習というキーワードに注目したのは、10年ほど前。住宅メーカーがリビング学習を想定したモデルハウスを提案したり、リビングに置きやすい小さめサイズの学習机が登場したりと、リビング学習への関心が高まり始めた時期でした。

文具にも、リビング学習に適したサイズやデザイン、機能性の高い商品が必要ではないか、と気づいたことがシリーズ誕生のきっかけです。

【佐々木康道さん(代表取締役、以下佐々木)】私たちは仕事仲間であると同時に、同世代の子供を持つパパ友。当時はまだお互いの子供が小学校入学前で、ピンときていない部分もあったんですよね。子供の成長とともに実生活での気づきが積み重なって、それが商品開発にも反映されています。おかげさまで売れ行きは順調でして、2020年は自宅学習の増加で家の勉強環境を整えようという人が多かったのか売り上げは3倍になりました。

【糸井】最初に注力したのは、「食卓のゴミ問題」でした。子供がお絵かきしたときの消しゴムのカスや、鉛筆削りを持ち運ぶときにうっかり削りカスをこぼしてしまうことを想定して、電動のクリーナー(※編集部註:以下、記事中に登場する商品を文末で写真付きで紹介しています)、食卓の汚れを気にせず勉強や工作をするために敷くテーブルマット、ダストボックスにロックをかけられる鉛筆削りなどを商品化しました。デザインもリビングになじむようにシンプルにしています。

細かいゴミも吸い取る「スージー」電動の卓上クリーナー。工作のゴミなども吸ってくれるパワフル設計。シリーズ初期から発売され累計36万個売れているロングセラー。(1650円)
提供=ソニック
細かいゴミも吸い取る「スージー」電動の卓上クリーナー。工作のゴミなども吸ってくれるパワフル設計。シリーズ初期から発売され累計36万個売れているロングセラー。(1650円)

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