(PANA=写真)

財務大臣 安住 淳(あずみ・じゅん)
1962年生まれ。早稲田大学を卒業後、NHK記者を経て、96年の衆院選で初当選。民主党選挙対策委員長、防衛副大臣、党国会対策委員長を経て現職。


 

財務相就任は本人が一番驚いたはず。野田佳彦総理がまず打診したのは岡田克也前幹事長。断られて次に打診したのが今の総務大臣・川端達夫氏。これまた断られて困っていると財務省幹部から安住氏の名前があがった。国対委員長を経験したときに財務官僚とのパイプができたようだ。

このポストの使命は財務省の悲願・消費税率UPだ。一家言あるベテラン岡田氏、川端氏は一歩引いた。安住氏は飛びついた。財政問題で実績はない。しかし、ある財務省幹部は「財政をよく理解してくれている」と言う。つまり「扱いやすい」ということだ。

「安住財務相」という人事は、本人にとっては「棚から牡丹餅」、野田総理にとっては「窮余の一策」、財務省にとっては「渡りに船」。民主党が掲げていた「無駄遣い排除」など二の次で、3者がタッグを組んで、消費税率UPに邁進している。

宮城県牡鹿町の元町長の父・重彦氏の背中を見て育つ。早稲田大学雄弁会出身で、卒業後、NHK政治部記者へ。落選も経験するが、民主党の立ち上げに参加し、1996年に宮城5区から初当選。その後、地盤は盤石だ。小泉旋風の郵政選挙でも勝利し、連続当選5回。対立候補の比例復活も許していない。この自信からか、小柄な体つきに似あわず態度が「デカイ」。ついたあだ名は「ちびっこギャング」。東日本大震災では、実家が津波に襲われ、地元の復興も遅れたが、政権を批判する自治体に対して「国からカネもらって言いたいこと言って、できなかったら国のせいにする」「全部、国会議員が悪いというのは感情的だ」と強気だ。

これからが山場の消費税論議。「次の選挙で落ちてもいいからやり遂げる」と豪語しているとか。「ちびっこギャング」のお手並み拝見だ。