こういう話をすると、「それは(ビジネスと無関係の)社会貢献ですか?」と聞かれることもあるのですが、そうではありません。フューチャーセンターが「社会変革装置」であるならば、それを持っている企業と持っていない企業では、長期的な企業価値も成長力も大きく違ってくるということです。日本企業がこのことに世界中で最初に気づき、真っ先に取り組んでいるということを私は誇りに思います。

富士ゼロックスKDIにおけるフューチャーセンターのセッション2

日本国内では、世界に発信できる先進的取り組みが次々と生まれ始めています。フューチャーセンターという「社会変革装置」を使って、コーポレートブランドの再構築をする企業、新商品・サービス、新規事業を生み出そうとする企業が増えてきています。さらに、「フューチャーセンター間のネットワークでイノベーションを起こす」という日本型のアプローチが、欧州にも広がり始めています。日本企業が提起した社会課題に、オランダ、デンマーク、フィンランド、英国のフューチャーセンターが相乗りして、共同で未来シナリオ作りをしていこうという活動が生まれようとしています。

課題先進国とも言われる日本は、課題提起をグローバルに行うことができます。そして社会変革装置としてのフューチャーセンターをネットワークさせていくことができます。その結果、様々な枠を越えた社会イノベーションを起こしていけるのです。

それは夢物語ではありません。私たちの意志で、可能になるのです。ワクワクしませんか。