お好み焼きチェーン「道とん堀」の朝礼は笑いにつつまれている。

司会者がこの日のゲーム内容を説明。ゲーム中は常に笑い声が響きわたっている。
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司会者がこの日のゲーム内容を説明。ゲーム中は常に笑い声が響きわたっている。

同社は全国にお好み焼き、ラーメン、串揚げなど、約300店舗を展開する飲食チェーンで、店舗の売上総計は160億円。伸び盛りの企業である。東京の福生市にある本部では、毎月1回、朝9時から、社長以下、本部に勤務する64名が参加する朝礼を行っている。

朝礼は2部に分かれており、前半は社訓の唱和、連絡事項の報告など、いたって「普通」だが、後半はがらりと変わって、全員で「創造・挑戦・調和」ゲームを行う。名称こそ物々しいけれど、中身はバラエティ番組で見られるようなユルい遊びである。そのため、朝礼の間は笑い声が響きわたる。

ある日のゲームは「ものボケ」だった。ひとりひとりが事務所内にある物ひとつを使ってボケて見せる。ある女性社員は手近にあったタオルを、「社内でいちばんかわいい○○ちゃんが汗を拭いたタオルです」と紹介。ボケというには苦しいが、それでも男性社員は「おおっ」と盛り上がる。一見ただの遊びのようだが、このゲームの目的は、営業センスを磨くことだという。

ゲームの内容を考えているのは社長直轄の人財育成センターだ。部長の杉本仁氏は、なぜ朝礼でゲームを取り上げたかについて、次のように総括する。

「創造ゲームは、ゲームを通して頭を柔軟にすることが狙いです。新しいメニューや新しい事業を考えるときなどは、頭が柔軟でなくてはいいアイデアが出ません。開発チームだけでなく、社員全員の頭を柔らかくするために、朝礼にゲームを取り入れました」

重要なのは、毎月違う内容のゲームを行っていることだ。どれほど工夫されたものでも、毎度同じことをやればマンネリになってしまう。創造ゲームのいいところは常に新しいゲームを案出する作業を外部にまかせるのでなく、社員が担当していることにある。