給与を少し減らしても雇用は守るべき

混迷の時代といわれていますが、政権交代もあり、経済環境は着実に変化してきています。いつまでも不況が続くわけではありません。

一部の大企業では、人員削減も取り沙汰されています。これはトップマネジメントの意思決定に属する問題ですが、いよいよとなれば、会社を守るためには致し方ないのかもしれません。しかし、それは最後の手段です。その前に、全員で少しずつ報酬・給与を減らしてでも、雇用を守るべきです。

2010年は暗闇の中から薄明かりが差してくるのではないでしょうか。徐々にではありますが、景気もよくなっていくと思います。とはいえ、いましばらくは“辛抱”のときが続くことは覚悟しておいたほうがいいかもしれません。

では、その間に何をするか。繰り返しになりますが、私はこういいたい。「日々のたゆまぬ精進と創意工夫です。それが行き詰まった現状を打開し、成功に至る確実な道である」と。成功に近道などありません。自分の仕事に対して情熱を持ち続け、真面目にコツコツと地道な努力を継続する。この、一見するといかにも愚直な働き方こそ、じつは成功をもたらす王道なのです。

※すべて雑誌掲載当時

(岡村繁雄=構成 奥村 森=撮影)